待望の『サウスパーク』シーズン27初回放送が不透明な状況に陥っている。クリエイターのトレイ・パーカーとマット・ストーンは、親会社パラマウント・グローバルおよび買収予定先のスカイダンス社と、総額30億ドルに及ぶ大型契約交渉で膠着状態にある。
今月上旬、パーカーとストーンはシーズン27の2週間延期をパラマウントが決定したことについて、彼ららしい露悪的なSNS投稿で批判していた。
「この合併騒ぎは完全な大惨事で、『サウスパーク』に深刻な影響を及ぼしている」と両氏は声明で表明。「現在もスタジオで新作エピソードを制作中だが、視聴者がそれを見られるかどうかは未定だ」
This merger situation is a complete disaster and we're being impacted heavily.
— South Park (@SouthPark) July 2, 2025
Currently writing season 27 episodes at the studio while unsure if we'll be able to finish them.pic.twitter.com/gNwBAtjOh4
シーズン26は2023年3月に6エピソードのみで初公開され、その後2023年10月から2024年3月にかけて3本のスペシャル版が追加配信された。
『ハリウッド・リポーター』誌の報道によれば、現行の2027年失効契約に比べて大幅な評価額増となる10年間30億ドルの包括契約案が紛争の核心にある。
事態は訴訟に向かいそうな情勢で、パーカーとストーンは強硬な交渉術で知られるエンタメ弁護士ブライアン・フリードマンを起用。スカイダンス社が契約交渉に不当介入したとする法的措置も検討されているという。
合併手続き完了待ちのスカイダンス社が契約承認権を保持しているとされ、同社は10年契約が運用柔軟性を損なうとして難色を示していると報じられている。
7月23日開始予定のシーズン27の放送時期は不確定だ。6月30日にストリーミング契約が満了した『サウスパーク』について、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーはHBO Maxでの国内配信権を延長したが、パラマウント+では先週国際配信が停止された。
本件の詳細な経緯については『ハリウッド・リポーター』誌の特集記事を参照されたい。